花鳥
花鳥文とは草花や花木と鳥を組み合わせた文様を言う。
蝶などの昆虫を配したものを草虫文
草花だけだと草花文、花卉文と言う。
鳳凰
鳳凰は古代中国が生んだ最も高貴な鳥。
鳳が雄で、凰が雌。
文様となるのは戦国時代、日本には6世紀ごろ伝わった。
青桐を住みかとしていたが、日本では桐と混同され桐の花、葉と描かれる事が多い。
獅子
獅子すなわちライオンは権力の象徴として中東各地で文様化された。
獅子の居ない日本にも渡来してきた。

古くから世界各地で考え出された架空の動物。
日本には弥生時代中国から渡来したらしい。
水を司る神として雲や雨を配したり、皇帝と妃を象徴するものとして鳳凰と組み合わせ
最高の吉祥をあらわしたりする。

(桜)
桜は「花期長ければ豊作」と信じられ信仰の対象だった。平安期頃から文様として登場する。
物語り・和歌などを暗示する情景として描かれた事も多い。抽象化された純粋な文様も絵画に近い写実的桜もある。
(バラ)
八重咲きのバラが日本に渡来したのは平安期である。
文様化されたのは室町期頃らしい。
ボタン文とともに富貴長春の格を持つ。
(椿)
日本書紀や万葉集にも登場する花だが文様として現れるのは遅く室町後期と言われる。
(唐草)
唐草と言う名は一説によると平安時代日本で作られたらしい。
唐から渡って来たので、草がからんだ形だからなど他にも諸説がある。
(菊)
外来文化が和風かされた平安期以降菊花文としてさかんに登場する。
海ぶ文
海辺の風景を描いた文様。
松原・汐くみの道具・漁師の家 ・網干し風景など。
魚、貝、海草を描いたものも多い。
流水文
渦巻きながら流れる水を文様化したもの。
花、車輪、名所風景、扇、紅葉などと組み合わせたものが多い。

霞のたなびくさまを文様化したもの。
細い横線を重ねた慶長霞、太い線の先端をとがらせた槍霞、雲のような形の霞文様もある。
工の文字形の霞文様を広げて囲まれた部分を他の文様で埋める衣装を霞取りと言う。

昔の人は雲に霊的なものを感じていた。時には天人や仏を乗せ天界と下界を結ぶ交通手段でもあったようでそのような文様も多い。
  

雷文は幾何学的なものから出来たとか龍文から転化したなど諸説がある。

星と言えばヒトデの形を連想するが日本の星の文様は七曜文のように丸で表されたものが
主流である。いかにも星らしい形は篭の目文様に分類される。

雪は豊年の兆しとされ平安時代には雪見の風流も行われた。しかし、一面に積もった雪を文様化するのはむずかしく形にならなかった。
室町時代頃柳や笹の雪が使われだし、元禄の頃には円形に近い雪輪文が夏の衣装に染められ清涼感を呼んだ。雪の結晶が図案化したのは雪を科学的に観察出来る江戸時代後半になってからである。

菱文は形が菱の実や葉に似てることからつけられた。
「割菱」「花菱」「松皮菱」などがある。

輪文は古墳時代から登場する。
輪を2個以上組み合わせたものを「輪違文(わちがいもん)」輪の中に4つの弧を持つ輪を「七宝文(七宝文)」連続したものを「七宝つなぎ」と言う。
文字
平安時代の仮名文字「芦出(あしで)」から発展したものが多い。芦出とは現代風に言えば文字をデザイン化する行為だ。芦や流水を描いた風景に文字を隠しこむ。文字を書くしこまれた景色はそれまでと違った深い意味を持つ景色となる。
貴族文化が後退した江戸期になると文字を隠したよりはっきり描いた文様が多くなる。
亀甲
長寿を表すめでたい文様として古くから使われて来た。
六角形の中に4弁の花を入れた花亀甲、六角形を繋いだ亀甲つなぎなどがある。
吉祥
めでたさを表した文様の総称を吉祥文様と言う。
意味がめでたいので「寿」「喜」「副」の文字「宝づくし」「宝船」「束ねのし」など。
動物では龍、鳳凰、鶴、亀、植物では松竹梅、菊、牡丹など。
器物
道具を配した模様を器物文と言う。
武具・馬具・遊戯具・調度・楽器・厨房具など。

室町期から江戸期にかけて葦を積んだ葦船・茅などで屋根を編んだ苫(とま)船・オランダ船文など多様な船の文様がさかんに使われる。

御所車・花車・矢車・風車などの他 仏教の法輪からとられた車文もある。
御所車は婚礼など華やかな衣装の代表的文様だった。
風景
風景文様は友禅染の技術が確率した元禄頃広まった。
名所旧跡、和歌に詠まれた情景、などがデフォルメされた構図で描かれることが多い。
物語
物語文は源氏物語、伊勢物語を筆頭に万葉、古今の和歌などを抽象的に表現しようとした文様。
唐子
中国の子供を描いた図柄。日本では平安頃から取り上げられる。実り、家庭繁栄を表すめでたい文様とされ「多実」を表す蓮と合わせたものや子供の遊んでる図柄が多い。